1. TOP
  2. 現地説明会
  3. 【現地説明会】出土した遺構!弥生から古墳を経て奈良平安まで!(道庭遺跡)

【現地説明会】出土した遺構!弥生から古墳を経て奈良平安まで!(道庭遺跡)

 2025/11/08 現地説明会 この記事は約 3 分で読めます。 25 Views

 

 

道庭遺跡は、東金市家之子にあり、下総台地の東端に位置する標高約50mの大地の上に形成された遺跡で、大地の南東には九十九里平野が広がっており、現在は、遺跡の大部分が千葉県立農業大学の敷地になっています。

学校の整備に伴い、過去7度にわたる調査が行われた結果、弥生時代、古墳時代、奈良・平安時代の集落が営まれていたことが分かりました。

同じ台地上に「ムラ(大きな集落)」と「方形周溝墓(弥生時代のお墓)」と「円墳(古墳時代のお墓)」が存在していた遺跡で、これまでの方形周溝墓が約80基、円墳が約30基発見されており、特に弥生時代の集落としては周囲に同規模の例がなく、九十九里を代表する遺跡となっているのだそう。

 

 

令和7年度の調査について

 

 

令和7年度の調査は、学生会館の建設に伴い9月18日から、学校の敷地の南西部(約3800平方メートル)を対象として行われており、現在までの調査成果として、弥生時代と古墳時代前期(4世紀)の竪穴住居跡がそれぞれ1軒、古墳(円墳)が2基、その他土坑(貯蔵穴)や溝が見つかっています。

 

 

古墳のうち1基(SM-001)は全長約22mで、古墳時代後期(6世紀)のものであり、墳丘の北西部に埋葬施設が確認されました。埋葬施設からは、副葬品と考えられる直刀2振りと鉄鏃が見つかりました。その他、遺跡からは弥生土器、古墳時代の土師器、奈良・平安時代の土師器や須恵器などが出土しています。

 

 

過去の調査成果について

 

 

もっとも古い調査は、道庭遺跡調査跡調査会による昭和52年~54年のものであり、直近では令和3年に千葉県教育委員会が調査をしています。場所によって、発見される遺構の傾向が異なっており、当時の土地利用の様子が伺えます。

その中でも、弥生時代に着目すると、南東部に位置する環濠(断面がV字状の集落を囲む溝)を境として、集落と墓域がはっきりと分かれています。古墳に関しては、円墳が多く、北西部と南東部を中心に分布しています。

 

 

2011年の調査では 、方形周溝墓が重なり合って11基見つかりました。埋葬施設や溝からは、壺形の弥生土器や滑石製の勾玉などが出土しました。

 

 

 

関連記事

  • 保護中: 【現地説明会(非公式)】野中遺跡の古墳の解説(野中遺跡)

  • 【現地説明会】奈良平安時代の遺物(神門道乗谷津遺跡)

  • 【現地説明会】奈良平安時代の遺構の解説(神門道乗谷津遺跡)

  • 【現地説明会】出土した遺物!弥生から古墳を経て奈良平安まで!(道庭遺跡)